なかブログ

日々の何気ないできごと,感じたことなどを徒然とつづっていきます。

国民栄誉賞授賞式を見て思ったこと

昨日はたまたま休みをもらえたので
実家に顔を出してきた。
その際,たまたま松井秀喜氏と長嶋茂雄氏の
国民栄誉賞授賞式のテレビ中継を目にした。

様々な考えの方がいるので,
あくまで私見であることを断った上で,
率直な感想を述べさせてもらえば,
「なにこれひどい」というものであった。

なにがひどいかと言えば,長嶋氏である。
松井氏については引退セレモニーでも授賞式でも
簡潔なスピーチで実にスマートな印象だった。
一方の長嶋氏は,脳梗塞の後遺症が未だ癒えず
正直見るに堪えない姿であった。
歩くのもおぼつかず,麻痺で右手が使えないために
周囲がサポートすることで
やっと賞状や記念品を受け取り,
スピーチも呂律が回らず聞き取りにくいものであった。
「こんなみっともない状態を表に出してはいかんだろう」
と心底思ったものである。

私自身はさほど野球に思い入れもなく,
チームとしての巨人や松井氏,長嶋氏にも思い入れがないので
どうしてもドライな見方になってしまうが,
逆に熱狂的な巨人ファンや松井・長嶋両氏のファンは
あの様子をどう受け取ったのだろうか。
解説席にいた徳光氏などは
終始「素晴らしい」「ありがとう」の連呼であったが,
ファンは長嶋氏のあのような姿を本当に見たかったのだろうか。
自分がファンだったら応援してきた名選手の
あのような姿は見たくない。
大好きだった歌手が懐メロ特番に出演して
声が全く出てなくてがっかりするのと同じ感覚である。

長嶋氏をスターとして賞賛し,
その功績を讃えての授賞であるならば,
もっと彼の尊厳を尊重するべきではなかったのだろうか。
普段なら首相官邸で粛々と行われるものを
わざわざ東京ドームに舞台を移し,
大観衆の中で晒し者にする必要はなかったはずである。
長嶋氏本人がどのように感じていたかは
本人のみぞ知るところだが,
あの状況を心から喜んでいたとは到底思えない。

松井氏と長嶋氏に国民栄誉賞を授与すること
そのものの是非についての議論はさておくが,
どうせ授与するならのであれば
まだ元気だった頃に授与すべきだったと思う。

時の政権の人気取りの材料として弄ばれ,
結果的にまだ回復していない姿を
多くの人々に晒すことになった長嶋氏には同情を禁じ得ない。
また,そういった面に対する配慮が
全く見られなかった安倍総理や日本テレビには
何となく醜悪なものを感じてしまった日曜の午後であった。。